これまで、糖質の性質や
内臓脂肪のお話をしてきました。


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糖質は、体にとって必要な栄養なので、毎日摂るべき栄養です。

しかし、多く摂り過ぎる傾向のある栄養でもあるので注意したいところです。





それでもなぜ糖質を摂取してしまうのか?

多く摂り過ぎる栄養と言われる原因は、どんなものがあるのでしょうか?

以下、3点でまとめてみました。


①糖質には中毒性がある

②安い、手軽にゲットできる食品、満足感がある

③肥満=脂肪が一番悪いという知識が出回ってしまった(カロリー論)


① 糖質には中毒性がある

糖質を食べると体内で起こること・・・「血糖値」が上がります。

血糖値が上がると、ひとは「幸せな状態=ハイな気分」になるそうです。


これは、ドーパミンやセロトニンといった「幸せホルモン」が分泌されることが関係しています。

たしかに、甘いものやスナック菓子を食べるとなんだか幸せな気分になるような、、、。


しかし、その幸せな状況もつかの間。

血糖値は、だいたい食後2時間で落ち着くと言われています。


これは「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが出るためです。

血糖値が下がると体内で起こること・・・「またあの幸せな状態に戻りたい・・・!


そうすると、また糖質が欲しくなってしまうというメカニズムが起こります。


普段、栄養指導をしていると

「毎日、夕食後に間食してます」と仰る方が多くいらっしゃいます。


夕食後なので、おなかは空いていないはずなのに、、、


より詳しくお話をうかがうと、
「別にお腹空いてるわけじゃないけど癖になって食べてるんだと思う」との事。


もしかしたら、糖質の中毒性が体に作用しているのかもしれませんね。


②安い、手軽に入手できる食品、満足感がある

朝は時間がないからパパッと済ませたいので毎日パン

眠気覚ましに微糖の缶コーヒーを。

外回りの日のお昼は手軽に

ラーメンと半チャンセット





仕事終わりにカフェでお茶して帰ろう

仕事から帰ったら、まずビール!!

シメに軽くお茶漬けでも食べようかなぁ、、、


1日の食生活を振り返ると、

あらゆるシーンで糖質(ご飯、パン、麺、甘いもの、お酒)を摂っていることに気付きます。


それは、

"簡単に摂ることのできる食品だから"

"安く手に入るから"

"満足感を感じられるから"


そんな理由があります。


お肉や魚(タンパク質)は定食屋さんに行かないとなかなか摂れないし、

お洒落サラダも買うと高いから
毎日のランチで取り入れるにはお金もかさむ、、、


改めて思い返すと、糖質って
本当に簡単に摂る事ができるんです!!



③肥満=脂肪が一番悪いという知識が出回ってしまった(カロリー論)

糖質1g   = 4kcal

タンパク質1g   = 4kcal

脂質1g   = 9kcal


脂質は高カロリーだから太るんでしょ?

揚げ物は最近控えるようにしてるけど、、、


脂質はホルモンや細胞膜の材料となり、
不要分は体外に排泄されるようになっています。

また脂質は摂ってすぐに皮下脂肪や内臓脂肪になりにくい性質もあります。

そのため、食事から摂る脂質が
肥満の1番の原因とは言いにくいのです。






まとめ

まとめると、

①糖質には中毒性がある

②安い、手軽にゲットできる食品、満足感がある

③肥満=脂肪が一番悪いという知識が出回ってしまった(カロリー論)


この3点が、

糖質を多く摂り過ぎる主な原因となります。


いかがでしたでしょうか?

このように健康維持と、糖質の摂り方には深い関わりがあります。


(管理栄養士・伊藤)